看護師の給料について、割に合わないという声をよく耳にしますが、その背景や実際の収入状況についてはあまり知られていません。
そこで今回は、看護師の給料について詳しく調べ、その真実を暴いていきたいと思います。
実際の収入状況や、なぜ給料が割に合わないと言われるのか、そしてどのように改善すべきなのかを徹底解説。
看護師を目指す人や、既に看護師として働いている人は必見の記事です。
看護師の給料が割に合わないと言われる背景
女性の年収としては同年代の平均よりも高い看護師の給料。
それでも、実際に働く看護師からは割に合わないと言われています。
私も看護師としていくつかの職場で働いてきましたが、控えめに言っても、割に合わない！
私自身の経験や友人たちの話から、その理由をまとめてみました。
命に関わる重大な責任が伴う仕事
看護師の給料が割に合わないと言われる理由の一つに、命に関わる重大な責任が伴うという背景があります。
また、看護師は同じ医療職である医師や薬剤師などに比べて、患者さんのケアを行う機会が多いのも、重要な業務の特徴。
ミスを起こせばそのまま患者さんに影響を与えることが多いのです。
常に緊張感を持って業務に当たる必要があるのに対し、それに見合った給料が支払われていないと感じてしまうのも無理はありません。
緊張しピリピリとした職場では、心の余裕がなくなり、人間関係がぎすぎすしてしまうことも。
そんな人間関係に疲れたと感じている方のために、看護師の人間関係に疲れたときにやるべき3つの対処法も紹介しています。
一般の仕事に比べて肉体的・精神的負担が大きい
一般の仕事に比べて肉体的・精神的負担が大きいことも、割に合わないと言われる理由の一つ。
看護師は、24時間体制で患者さんのケアを行います。また、常に緊張感を持って勤務しなければなりません。
そのため、ストレスや疲労がたまりやすく、精神的な負担が大きいのです。
さらに、患者さんの身体介助や移動など、肉体的な負担も少なくありません。
このように肉体的、精神的なストレスが大きいことから、給料が割に合わないと感じるようです。
業務や人間関係によるストレスを解消したい方には、人間関係で悩む看護師のためのストレス解消術3選もおすすめ。適度にストレスを発散させて、気持ちよく仕事に臨みましょう。
夜勤や残業が多く、休みが少ない
看護師は、24時間体制で患者さんをサポートするため、夜勤や残業が多くなることが一般的。
また、休みが少ないという現状も合わさり、不満に思う看護師が多いようです。
そんな中で、家庭の事情などで有休を人よりも多くとっていると、陰口を言われたり、孤立してしまうことも。
看護師の人間関係で孤立したときにやるべき5つの対処法では孤立した状況から抜け出す方法を紹介しているので、孤立に悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。
昇進や昇給が難しい現状
看護師の給料が割に合わないという声があがる背景には、昇進や昇給が難しいという現状も。
例えば、ある病院の看護師長への昇進条件の一つは「修士号の取得」でした。
現場で長く働いた看護師さんにとって、学校でレポートや論文を書く2年間はとても大変だったとのこと。
昇進条件の厳しさの他に、主任や師長の枠は限られており、競争率が高いことも昇進の難しさの理由です。
また、ある病院では、昇進や昇給の基準が明確にされておらず、管理者や人事担当者に気に入られているかどうかで昇給額に差があるとの噂がたつほどでした。
病院によっては、一定の基準に沿ったシステマチックな昇進や昇給が行われにくい場合もあるようです。
スタッフ間の給与の差や給与算定方法への不信は、悪い疑いを生んだりドロドロした人間関係の原因になることも。
人間関係に悩んでいる方は、看護師のドロドロした人間関係の原因と4つの改善方法で紹介している職場内の人間関係を良好に保つための方法も参考にしてみてください。
実際の看護師の給料事情
割に合わないと言われる看護師の給料。実際のところどうなのか気になりませんか？
ここでは、給料事情について、包み隠さずお伝えしていきます。
専門職であるがゆえの高給料という一面
看護師には資格手当などの手当があるため、女性の平均的な給料よりも高くなります。
病院によっては、「基本給＋資格手当」ではなく、「看護師の基本給」として高めに基本給を設定しているところも。
全職種の平均と比べても看護師の基本給は高めなようです。
ちなみに、私が働いていた病院は「基本給＋資格手当」で給料が設定されていて、資格手当が20,000円ほどでした。
資格手当がなく夜勤や残業のない事務職と比べると、この20,000円と夜勤や残業手当分が給料の差。
業務の大変さや、専門的な知識を学び、約3年におよぶ実習や国家試験を乗り越えてきたことも考えると、残念ながら満足できる給料ではないように感じてしまいます。
しかも、看護師はスキルアップや専門性の向上が必要ですが、それに伴う給料アップがないということも。
スキルアップをしても、それが給料に反映されないのは、割に合わないと感じる要因になっているようです。
給料水準が高い職場も存在するが、過酷な労働条件も
給料水準が高い職場は存在しますが、過酷な労働条件になっていることもあります。
例えば、人手不足や業務量が膨大であったり、夜勤や休日出勤が多くストレスが大きいなど。
具体的には夜勤専従看護師がその一例です。
不規則な生活はもちろん負担が大きいですが、シフトに入る回数が少なく普段日中帯の患者さんの様子を看ていないというのもストレスの一端。
責任感が強い人ほど、緊張を強いられることになります。
結局のところ、うまい話には裏があるように、労働条件に対して割に合わないと感じる人が多いのが現状です。
病院や診療所によって給料差がある
病院や診療所によって給料に大きな差があることがあります。
例えば、大きくて有名な病院では高額な給料が支払われる一方で、小さな病院や診療所では低い給料しかもらえないことも。
病院の経営状態や、病院が看護師にどの程度のスキルを求めているかによる差とも言えますが、給料が割に合わないと感じる看護師は多いため、今後の改善が望まれます。
給料が割に合わないと感じたときの対処法
あなたが今、「給料が割に合わない」と思っているなら、転職を考える前にやるべきことがあります。
ここでは、給料が割に合わないと感じたときの対処法について見ていきましょう。
手当や残業代が適切に支払われているかの確認
給料が割に合わないと感じた場合、まずは手当や残業代が適切に支払われているか確認しましょう。
各病院で定められた規定に基づいて適正な手当や残業代が支払われていない場合、労働基準法に違反している可能性があります。
具体的には、労働時間や休日出勤に対する手当が支払われていなかったり、残業代が支払われていないことも。
このような場合、労働組合や労働基準監督署に相談することができます。
給料が割に合わないと感じたら、まずは手当や残業代が適切に支払われているか確認し、必要であれば適切な対処を行ってください。
スキルアップを目指して自己価値を高める
給料が割に合わないと感じた場合、自己価値を高めることも重要なポイント。
具体例としては、専門知識を深めたり、語学力を身につけることで、大きな病院で働くチャンスが増えます。
自己投資をすることで、将来的にはより高い給料を得ることができるようになりますよ。
仕事のやりがいを再認識し、前向きな気持ちで自己啓発に取り組みたい方は、看護師へのやる気がなくなったときにやりがいを見つける3つの方法も参考にしてみてください。
給料条件が良い職場への転職を検討
給料が割に合わないと感じたら、転職を検討することも一つの解決策。
看護師の場合、転職先で給料が上がることが多く、年収アップが期待できます。
給料が割に合わないと感じた場合は、転職を検討し、より良い給料条件の職場を目指しましょう。
給料はそこそこでもいいからもう少しのんびり働きたいと思っている方は、のんびり働きたいを叶える看護師におすすめの職場10選もチェックしてみてください。
看護師の給料が割に合わないと思ったら考慮すべきポイント
給料が「割に合う」かどうかを考えるときには、給料以外の待遇も重要。
ここでは、給料以外にチェックするべきポイントをまとめてみました。
これらのポイントを踏まえ、これからの働き方を検討してみてください。
自分に合った働き方を見つける
看護師の給料が割に合わないと感じた場合、自分に合った働き方を見つけることが大切です。
その理由は、給料には勤務時間や勤務地などの要素が関係しているため、働き方を変えることで収入を増やすことができるから。
たとえば、夜勤や週末勤務を増やすことで手当が増えたり、転職して勤務地や職種を変えることで給料がアップすることもあります。
また、スキルアップすることで資格手当や役職手当が増えることもあるでしょう。
自分に合った働き方を見つけるためには、まず自分の希望や目標を明確にすることが最重要。
その上で、転職エージェントや求人サイトなどを活用して情報収集を行い、自分に合った職場や働き方を探すのがポイントですよ。
最新の人気看護師転職・求人サイトを知りたい方は「【2024年最新】看護師転職・求人サイトおすすめ10選を人気の22社から比較！」で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
給料以外の職場環境や福利厚生を重視する
看護師の給料が割に合わないと感じたら、給料以外の職場環境や福利厚生にも目を向けてみましょう。
なぜなら、職場の雰囲気や待遇も働きやすさに影響を与えるから。
例えば、研修制度や休暇制度が整っている職場は、スキルアップやプライベートの充実につながります。
また、保険や福利厚生が充実している職場は、安心して働くことができますよね。
給料だけでなく、職場環境や福利厚生も踏まえて、自分に合った職場を選びましょう。
もしも今の職場の業務や福利厚生には不満がなく、人間関係だけが割に合わないと思う理由なら、看護師のめんどくさい人間関係を改善するための実践的アドバイスを試してみるのもおすすめです。
看護師以外の職種への転職も視野に入れる
臨床で働くことだけが看護師の道ではありません。
看護師以外の職種でも看護師としての経験を活かせる職種があります。
具体例としては、医療機器メーカーや製薬会社など。
看護師の資格がなくても応募ができる職種であっても、看護師の知識が重宝されますよ。
中には、看護師よりも好待遇な求人もあるようです。
給料が割に合わないと感じた場合は、看護師以外の職種にも目を向けてみましょう。
また、看護師の職場は女性の多い職場ならではのいじめが発生しやすいという特徴もあるため、看護師以外の職種への転職は、いじめや人間関係に悩んでいる方にもおすすめです。
看護師のいじめで退職するための具体的な3つのアドバイスも参考にして、転職を検討してみてください。
転職を検討する際のポイント
今の待遇が割に合わないと思ったら転職を検討することも一つの選択肢。
まずは転職サイトでどのような求人があるかを調べてみるのも良いですね。
今の職場と比較して、より待遇の良い求人があれば、転職活動を進めてみましょう。
ここでは転職活動を行う際のポイントをお伝えしていきます。
転職活動のポイントと注意点
希望条件に合う求人を見つけたら、転職希望先のことをリサーチしましょう。
まず、転職希望先のホームページをチェックしてみてください。
病院や企業の理念や取り組みが書かれていることが多く、職場の雰囲気を知る上で重要な情報が得られます。
また、転職希望先のSNSや口コミサイトも要チェック。
実際に就労している、もしくは、就労したことのある職員が評価や感想を書いていることがあり、内部の雰囲気を知る上で参考になります。
見学に対応している場所であれば、足を運んでみるのもおすすめ。
職場の雰囲気や設備、スタッフの方々の対応などを直接見て、自分に合った職場かどうかを判断することができますよ。
転職希望先の特徴や雰囲気を調べ、自分に合った職場を見つけましょう。
転職サポートサービスを利用する
自分で求人情報を探す手間やリサーチにかかる時間を考えるとハードルの高い転職。
そんな時には、転職サポートサービスを利用してみてはいかがでしょう。
専門のアドバイザーからアドバイスを受けながら転職活動を進められるのも転職サポートサービスの魅力。
転職を考える際には、転職サポートサービスの利用が自分に合った職場を見つける近道です。
なお、実際に利用して良かった看護師転職サイトは以下の3つ。
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